ロックンロールが この街に
なくて本当によかったな
ロックンロールが あったら僕は
とても暮らしちゃいらんないもんな
ロックンロールが この街に
なくて本当によかったな
ロックンロールが あったら僕は
とても気が気じゃいらんないもんな
本当にあきらめたのなら
こんな気持ちにはならないはずだ
21時 電池切れたスマートフォンは無情
浮かない顔なんてもう飽きている
どこまで走ってみたってねぇ
自分は自分に過ぎないけど
22時 東京タワー どこまでも鮮やかに
まっすぐ空へ伸びて見えた
ずっとずっと 輝くだけを
輝くだけに すがっている
街の光じゃ見えないの
指と画面じゃさわれないの
君のわけありの温もりも
あれだけつまづいた創も
東京に預けたままで
靴のヒモを結びなおす
ごめんなさいもありがとうも
言わなきゃいけない時に言えない
23時 急行で 最低の顔を見て
その顔のまま帰る人生を思った
車掌も運転手も見つからない機関車で
真っ黒な石炭を何度もかき回す
傷ついたごっこする気なんてない
ただずっと持て余してるだけなんだって
「明日こそ」なんて何回目だよ だけど
「明日こそ」って言うしかないんだろ
どうせとか言うのやめるよ もう
だって それも窮屈だろ
ずっとずっと のたうち回る
水晶のように透きとおってゆく
ビルの隙間に干からびるか
降りたシャッターの襞の中
君の思い出のその価値も
あれだけぶつかった痕も
東京に食われたままで
かけ違えたボタン 元にもどす
追い込んだのか 追い込まれたか
どっちでもいい 次をよこせ
燃えない心をゴミと呼ぶなら
その火をもどせ 君に会いたい
ロックンロールと この街で
会えて本当によかったな
ああ 君と この街で
会えて本当によかったな
ずっとずっと 輝くだけを
輝くだけに すがっている
ずっとずっと のたうち回る
水晶抱いて 君も生きている
全部 全部 全部 全部
この街に預けたままだ
返してもらいにいかなくちゃ
つながれてたって意味ない
つなげなきゃ 意味ないんだ
絶対生まれかわってやるから
今すぐ燃やしてくれないか
24時は0時 どこまでも鮮やかに
僕の 君の 東京の火